ウズベキスタンのお酒事情
そういえばお酒の話題を書いていなかったので。
ウズベキスタンは全人口の95%以上がイスラム教という国ですが、なぜか飲酒については、というか宗教の戒律全般がそこまで厳しくない、というちょっと不思議な国です。
これがアフガニスタンやパキスタンの方になるとかなり厳密になり、婚前の交際はほぼなかったり、ヒジャブを被るのが当たり前だったりということになりますが、ウズベキスタンではそのあたりもかなりオープン。当然、お酒についても厳しい様子は無く、むしろ皆良く飲むし酒屋もかなりいろいろな場所で見かけました。
この辺はどうやらロシア文化の影響が強いようで、旧ソ連だった頃にはロシア人の割合もかなり多く、酒が良く飲まれていた環境があったためというのがひとつ。旧来からシルクロードの主要な場所ということもあり様々な人種が入り混じっていたということもひとつ。そして、サマルカンドなどでは昔からワイン生産もされており、酒は遠い存在ではなかった、ということも挙げられます。
宗教をないがしろにするわけではないものの、かなり実際的というか現実的というか、柔軟性があるようです。(都合が良い、といえなくもないですが)
さてそんなウズベキスタンで飲まれているお酒というと、主にビール、ワイン、そしてウオッカの3種類。特にウオッカの消費量はかなりのもので、酒屋にいるとビールよりもウオッカの方が買われていく数が多いのが印象的でした。
ビールもペットボトルで1.5リットル入りが売られていて、それもよく買われていたりと、この国の飲酒量はなかなか半端無いな、とちょっと驚きながら買い物客の様子を見ていました。
ウォッカ以外の蒸留酒は、あまり数が多くはありませんでしたが国産らしきブランデーやウイスキーが何種類か。輸入のスコッチ、バーボン、アイリッシュの定番ものは並んでいましたし、シングルモルトも輸入はしているようです。
1$ = 8400スム なので、グレンフィディック12年の700mlボトルで480000スム = 6500円程度。このあたりの輸入ウイスキーにしては適正価格の範囲内か、と思いましたが、現地の人の感覚では相当に高級品でしょう。おいそれと買うことができる代物ではないと思いました。
それにしてもブランデーは、これはどう見てもいろいろとアウトなものばかりようのな……。まず「コニャック」の表記からしてNGですし、ボトルデザインがどう見てもヘ○シーだったりロイヤルサ○ートだったりと、パチもん臭がぷんぷんしてきます。年数表記も本当かどうか怪しいと思ってしまいますし、流石に無いとは思いますが、変なものが混ぜられていたりとか……。
というわけで、かなり興味はあったのですが手を出しませんでした。美味しいかまずいかはさておいて、話のネタにはなるんじゃないかと思います。