鯨紀行

主に旅行記と、日々の思ったことを少々。

スリランカ料理を満喫 ロイヤルグリーン レストラン&バー

先日のラオス料理でアジアンテイストの旅に出たい欲がいや増してしまい、次に狙いを定めたのはスリランカ。場所もラオス料理のビストロ・ケオピラからわずか数軒の先という立地。随分と近所になったものだなあ、ラオススリランカ

 

この付近、というか大和駅を中心に数駅の範囲でスリランカ料理店が幾つかあって、どれも割と人気の模様。スリランカだけではなく、先日のラオスもあればタイのイサーン料理やネパール、ミャンマーベトナムあたりの料理店も軒を連ねる、アジアンテイストには事欠かない地域になっているここ最近。

 

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 というわけで今回訪れたのはこちらのロイヤルグリーン レストラン&バー。

 

パッと見はよくあるインド料理店に見えなくもないが、はっきりと主張するスリランカ料理の文字とスリランカの国旗。なにやら色とりどりのものがたくさん乗ったメニュー説明が目を引く。

 

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メニューを見ると、メインの料理はランチとディナーであまり内容は変わらないらしい。ディナーではランチではやってない一部の料理が頼めるようになるようだけれども、メインのカレー系が夜でも同じ値段というのは嬉しい。

 

普通のプレートでも十分そうだったけれども、ストリングホッパーというスリランカ独特の食べ物が気になったので、一番豪勢な「朝―昼―晩プレート」を注文。

 

 

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暫く待ちながら店内を見まわすと、スリランカの宗教的な絵画のようなものがたくさんあって興味をひかれる。

 

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メニューの裏にはスリランカの有名なものがずらりと。行ったことのない国なのであまり土地勘が無いのだけれど、結構厳しい山の土地だったと記憶している。あと、仏教が中心という認識。

 

 

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と、いろいろと見ていたら割とすぐに出てきた。こちらが「朝―昼―晩プレート」。めちゃくちゃ豪勢だった。朝昼晩いつも食べる的なものかと思ったのだけれど、これ一食だけで一日済んでしまう、という意味のものだったのだろうか。

 

もはや何が乗っているかを確認するのももどかしいが、ごはんの周りに並ぶのは野菜のスパイス炒めや漬物が6種類、ライスは長粒米でその上に目玉焼き、手前にストリングホッパー、隣にココナッツサンボル、パパド、玉ねぎのアチャール?、そしてココナッツロティ。最後にカレーが魚、鶏、豆の3種類。豪華すぎる……。

 

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まず初めは、気になっていたストリングホッパー。そのままひと口食べてみると、そんなに味はしない。米粉を蒸した麺ということで、ベトナム料理のブンやビーフンに近いものかと思ったけれど、もっと細いし柔らかい。面で固まっていて少し食べにくかったのだけれど、「カレーを掛けると柔らかくなる」とのアドバイスを頂いた。なるほど、そうやって食べるのか。

魚のカレーとストリングホッパー、ココナッツサンボルの組み合わせが美味しい。ココナッツサンボル、少し酸味があって、でも甘みもあって、魚カレーの辛さと良くマッチしている。

 

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ココナッツロティは、結構厚みがあり焼き加減がかなりしっかりしているのもあって固め。インド料理のウッパタムあたりを想像していたので、もっとしっとりふわっとしているかと思っていたのでこれは予想外。というか本来はあれくらいのやわらかさなのでは、と思うのだけれどあえて聞かないことにする。噛みごたえがあってほんのりココナッツ。でも割とプレーンな感じ。

 

野菜の炒めもの類は、全体的にココナッツ炒めなので優しく甘い風味、ではあるものの緑色野菜炒めに酸味があったり、逆に見た目に酸っぱそうな赤のビーツは酸味が無くて甘めだったり、しょっぱそうな茶色の茄子(?)がそうでもなかったりと、見た目と味にギャップがあって、なんだろう、脳が軽くバグる感じ。もはやどれが何の味なのかよくわからなくなってくるのだけれど、ミールスよろしく混ぜ混ぜして食べてるとだんだん気分がノリノリになってきてもはやどうでも良くなってくる。

 

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カレーもそうだけど全体的にスパイスの強さがそこまで前に出ておらず、ガツンとは来ない。じっくりと味わわせてくれる感じ。そういう意味では、品数は豪華ではあるものの、どちらかというと家庭料理の延長線上にあるような味わいかな、と。塩味や油があまりきつくないのもそう感じる理由かもしれない。

 

ココナッツチャトニやカードが無いので、南インドミールスとも味わいの傾向がぜんぜん違うな、と思いつつも美味しくて夢中で食べ終えてしまった。かなり満腹。ギリギリなんとかなったかな、という感じ。後味にはじんわりとしたスパイス感が残り、結構スパイシーだったのかも、なんて思っていたところに、食後のスリランカ・チャイが出てきた。

 

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ひと口飲んで、その甘さにびっくり。先ほどまでの口の中の辛さが一気に中和されて幸福な甘さに支配された。なんともギャップが激しい。普段こんなに甘いものは飲まないけれども、こんなときくらい、まあ良いかな。

 

ボリュームも味も満足なランチでした。何より、スリランカの風を少しだけでも感じられたひと時を、ありがとうございました。ごちそうさまでした。

ラオスの家庭料理を味わう ビストロ・ケオピラ

コロナの影響で、今年は海外には出かけることができない。もう諦めてはいるものの、ふと海外の写真や映像などが目に入ってくると、異国の空気に触れたいという欲求が頭をもたげてくる。

ここ最近、国内は旅行したので熱が少し収まったが、海外への欲求はいかんともし難い。であれば、料理だけでも楽しんで、異国に行った気分になろうか、と。

 

そう思って少し考えてみると、近場でありながら今まで試したことのなかった国が思い浮かんだ。

というわけで今回は、ラオスへ旅立ってみようかと。

 

ビストロ ケオピラ

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数年前から、自転車で前を通ることが何回あって気がついては居たのだけれど、なかなか入る機会が無かったこちら。ラオスの家庭料理、という文言が、現地の雰囲気をしっかりを感じさせてくれるのでは、と期待していた。

 

早速入ってメニューを眺めてみると、見慣れない名前の料理ばかりだが写真が付いているのである程度どのようなものかは分かる。フォーやカオソーイなどは、ラオスの料理というよりはタイやベトナムなどあの辺りの地域全般で食べられているものなのだろう。とはいえ、分からない料理も多いので女将さんに訊いてみる。タンソンはパパイヤのサラダ。タイ料理だとソムタムか。ムーナゥ、サイコー、ソンム―は、どれも現地味のソーセージだが、それぞれ使っている肉や製造方法が異なるようで、味は全然違うそうだ。ソンムーは酸っぱいらしい。発酵させているのかもしれない。

 

いろいろと目移りしてしまうけれど、ピンと来たものに絞って注文。

 

 

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まずはムーナゥがすぐに出てきた。これはきくらげと豚耳のソーセージ、というもの。
食べてみると、程よい塩味の豚肉で、その中にコリコリとしたキクラゲや豚耳の食感がアクセントになっている。味が強すぎることもなく丁度いい。一緒に頼んだハイボールでサッパリとさせながら、パクパクとすぐにいけてしまう。丁度いいスターター。

 

 

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次まで暫く時間がかかったが、一緒に頼んでいたサイコー。焼くのに結構時間がかかるようだ。

豚肉のソーセージ、という説明だけだったのでどういうものか分からなかったのだが、出てきた瞬間から食欲をそそる匂いが立ち込める。なんだろう、あまり経験したことの無い、でも確実に美味しいやつと分かる香り。


食べてみると、ものすごい凝縮された旨味。そして大量のハーブ類と胡椒のようなスパイス類の香りが口の中に広がる。ちょっとピリッと辛さもあり、酒が進む味だ。

なんだろうこれ、本当に美味しい。アジアの味付けというのは理解できるのだけれど、食べたことが無い感じ。凄い異国感。とても気に入ってしまった。

下手するとこれだけでビール2杯くらいいけてしまうのではないか、という代物だった。

 

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そして最後にラープ。豚orダック、と聞かれたので、せっかくなのでダックを。現地だと一般的なのだろうか。タイでも食べられているラープだけれども、ラオスでも一般的かつ名物だという。

 

早速ひとくち。・・・ああ、美味い。


しっかりと絡まったタレは魚醤だろうか、それに柑橘系のさっぱりした風味も感じる。その味をまとった肉だけではくどくなってしまいそうなところを、ミントやバジルなどのハーブ類がしっかり効いてサッパリと仕上げている。濃いめの味わいで、添えられたサラダが嬉しい。しかしこれにはやはり米が必要だと感じた。今回は酒で流してしまったが、次は現地のごはんカオニャオと共に食べよう。

 

ラープと、なによりサイコーが文字通り最高だった。こんな美味いもので、知らない味のものがまだまだあるんだ。

 

ひと通り食べ終わってから、ちょうど他の客も居なかったので、女将さんにいろいろ質問してみた。

 

出身はラオス北部のルアンパパーン郡だそう。程よく栄えた、歴史ある町なのだとか。

サイコーが美味しかったのだけれど、現地から輸入しているのかと思って訊いてみたところ、なんと自家製という。現地の味をここでも再現しているのよ、と。コロナの影響で輸入などはかなり厳しくなっていると思っていたので、どうなのかと思っていたのだけれど、なるほどそれなら納得。この味を楽しめただけでも、十分に価値があったというもの。というか軽くラオスにトリップできた。

 

ラオスの言葉を少し教わった。サバーイディー、そしてコォプチャイ。

 

美味しいものをありがとう。コォプチャイ!!

 

能登半島の先でスパイスカレーに出会う - Cafe いかなてて

能登半島の先端でちょうどお昼時になり、まあどこか海鮮が食べられるような場所が鉄板だろうか、と思いながら道の駅へ向かった。

周囲にもあまり店が無いな、と思いつつ近くの食堂らしき建物が並ぶところへ向かうと、古びた佇まいの見せが3件ほど並ぶ中で、ひとつだけ随分とおしゃれな店が。

 

Cafe - いかなてて

 

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外に出ているメニューの看板を見ると、チキンカレーは「パキスタン式濃厚ホロホロ」。これはもしかして、白楽のサリサリカレーと同系統のものなのでは。そしてポークビンダルーもあるとなると、どうも本格的なスパイスカレーの店のように思える。値段も観光地価格でも無いし悪くない。カレー好きとしては、どんな内容なのかが非常に気になる。

 

君に、決めた――。

 

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チキンカレーも気になったのだけれども、この日はかなり暑かったためさっぱり感のありそうなポークビンダルーで。

チキンカレーの説明を見ると、予想通り、サリサリカレーの系統を組んだものみたい。幾つか同系統のお店はあるはずだけど、その流れなのか、それとも独自のレシピ考案だろうか。

お米は目の前の田んぼで取れた「ひゃくまん穀」、塩は地元の揚げ浜づくりのもの、という、能登半島に染まったカレーだ。これは期待できる。能登牛のハヤシライスも気になる……。

 

 

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10分少々で出てきたのがこちら。写真に違わないポークビンダルー。カスリメティのトッピングがニクい演出。

 

早速いただくと、酸味と辛味、スパイシーさがしっかりと。これは美味い。豚肉もよく煮込まれていて非常に柔らかく、ジューシーな豚の味わいでライスが進む。

 

 

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サラダも、シンプルだけど業務用のアレじゃないところで好印象。美味しい野菜を食べてう感じが良い。

 

量的にもちょうどよく、やや油は多めに使っているが、酸味のおかげでさっぱりと食べられた。まさか能登半島の先端でこんなに本格的なカレーが食べられるとは思っていなかったので、これは嬉しい誤算。下手に海鮮丼食べるよりも満足度が高いランチで嬉しい。

 

是非おすすめしたい店。次来ることがあれば、今度はチキンカレーを食べたい。

 

ごちそうさまでした。

 

富山石川巡り 能登半島

金沢から車で、能登半島をぐるりと半周。

 
以前は有料だったという、のと里山海道を使ってあっという間に輪島までアクセスできた。途中、かなり高い尾根が窓越しに何度も見えて、能登半島はかなり深い山のなかなのだと気づく。幾つもの集落と、田畑の数々。生きていくにはかなりの厳しさを伴うだろう土地でも、からしっかりとした生活があったのだろうなあ、と感慨に耽った。
 
2時間ほどで輪島に到着。朝市はさすがの人出で、さすがに有名なだけある。日曜の朝ということもあるのだろうけれど、GoToのキャンペーンのおかげだろうか。ここはさらっと見て後にする。
 
白米千枚田は、恐らく日本で一番知名度のある千枚田なのでは。長い間、千枚田というのはここのことだけを云うものだと勘違いしてた。全国色々なところに千枚田があると知ったのは、20歳を過ぎてからだった。それだけここの存在感が大きいのだけれども、それはきっと社会の教科書のせいだろうな。
 
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千枚田は刈り取りも終わっていて見映えが良くない。やはりこういう場所は水をはったときが一番良さそう。ということはGWの頃か。他のところでも応用が効きそうなので憶えておこう。
 
さて、自分的にはここからがメインディッシュ。
 

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名舟の奥津姫神社、海の鳥居。
 
想像していたよりは大きかった。後ろに消波ブロックがあり見た目的には少し残念。波は穏やかになっていることもあって、あまりパワフルな絵面にはなりにくい。このときは良く晴れていたので、青をきれいに見せられる絵に仕上げた。
 
 

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続いて軍艦島とも呼ばれる見附島。その脇に、本当に小さい鳥居が立っている。皆の目的は島の方なのだろうが、自分的にはメインは左側の鳥居。海鳥がひっきりなしに泊まったり飛んでいったりして面白い。ここで通り雨に降られたが、落ち着いた色合いになってくれて、悪くない。
 
 

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最後は恋路海岸の弁天島。この場所は東向きなので、夕焼けはあまり上手くとれないだろうとは思っていた。雲が厚いこともあり、静かに暗くなっていく。その間に、波の軌跡との組み合わせで何度もトライ。水際の表情はふとしたことで様々に変わるので、撮っていて飽きない。あっという間に時間が過ぎていった。
 

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波の軌跡を現したものと、長時間露光で非日常的な絵になったもの、どちらも好みの絵が撮れた。
 
この日は恋路海岸で宿泊。すぐ近くに温泉の露天風呂がある宿泊施設があり、能登牛も食べられる2食付きでもかなり安いお値段で泊まれた。露天風呂では星も見ることができて、あ、夜中は晴れたんだな、なんてのんびりしながらつかる風呂。周りに人はいないので貸切状態。日曜夜の、地方の人があまり来ない場所ならでは。