鯨紀行

主に旅行記と、日々の思ったことを少々。

【スコットランド旅行】Yes / No

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去る9月18日に、スコットランドがUKから独立することの是非を巡って、住民投票が行われました。結果として独立にはならず、スコットランドは引き続きイギリス連邦の一翼として歩んでいくことになったのはご存知の通りかと思います。

今回のスコットランド旅行の日程を決める際、投票日は混乱が起きるのではないかと考えて外したわけですが、もしかしたら投票日に向こうに居たほうが楽しいというか、歴史的な日を経験できたのかもしれません。自分が行った9/6からの一週間でも、BBCでは連日討論番組が放送され、独立に賛成か反対かを示す “Yes” “No” というシンプルな看板や表示が、町中から郊外の家、工場、畑、果ては羊の背中にまで(笑) 本当にたくさんありました。それだけ関心の高さがあったわけです。

とはいえ、現地では賛成派・反対派ともに落ち着いて活動をしており、暴力や警察沙汰になるようなものはほとんど無かったようです。自分たちの主張はするけれども相手のことも聞く、少なくとも表面だけ見ている感じではそのような印象を受けました。

いろいろな人と会話する中で、幾つか印象的な言葉もありました。その人は独立賛成派でしたが、「報道ではメリット・デメリットで考えてどうか? という話が多いが、それだけじゃないんだ。たとえその道が困難だとしても、スコットランドの未来はスコットランド人たちで決めていきたい」というような内容でした。所得が増える、いや輸出が伸びなくなる、そんなお金の話ばかりが飛び交う中で、ハッとさせられる言葉でした。

この言葉の本質は、多分日本人である自分には本当には理解できていないんだろうな。